つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 [エッセイ]
森先生が提示する視点にはハッとさせられるものが多い。内容的には賛同できるもの、疑問を呈するもの様々であるが、6割以上はなるほどと頷けるので、考えるきっかけを与えてもらえるという意味で、森先生のエッセイは愛読している。
今回、一番印象に残ったのは、読書感想のネット投稿に関する苦言だった。それは、「思考を、熟成させることなく表に吐き出」すため「最初から他者を意識した言葉、他者を意識した思考しかできなくなる。このため、多くの人の言葉や思考が、充分に熟成していない、薄っぺらなものになっている」(P.89)というもの。
何とも耳が痛いことをおっしゃる。
つぼねのカトリーヌ The cream of the notes 3 (講談社文庫)
- 作者: 森 博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/12/12
- メディア: 文庫
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