ノーストリリア@コードウェイナー・スミス [SF]
このブログを立ち上げたのはいいけれど、ほとんど更新しないままになっていたので、今年は心を入れ替えて、もう少しまめに更新しようと思っています。
さて、このコードウェイナー・スミスによる「人類補完機構シリーズ」が、ヱヴァンゲリオンの「人類補完計画」の元ネタになっているという話は聞いていたので、気にはなっていたのだけれど、ようやく手にする機会に恵まれた。(といっても何のことはない、書店で手には取ってみるけれど、そのちょっとした厚味(ページ数)になかなか手を出しづらかっただけだけれど・・・)
この手のSFを読み始めるときは、まず、その世界を構成する基本情報を把握しなければならないのだが、物語の発端の惑星ノーストリリア(これはどうやら『オールド・ノース・オーストラリア』の略称らしい)では、いや、この時代の人類は、『キトる』と『サベる』という能力(これは「聞きとる」と「しゃべる」という単語がなまったもの)、つまりはテレパシーの能力を持つということがわかった。しかしながら、本作の主人公の少年ロッド・マクバンは、この能力がうまく使えないことで悩みを抱えている。
惑星ノーストリリアでは、巨大羊(その体重が100トンにも達するというから、羊とは別の生き物ではないかと思ったのだが、ノーストリリアに連れてこられた羊たちは、病気にかかる結果、そのように巨大になるらしい。そして、その巨大羊からは、人間の寿命を無制限に延長できるサンタクララ薬、別名『ストルーン』が採れて、それがノーストリリアに巨万の富をもたらしている。
ロッド・マクバンが地球を買い取ったことから物語は急展開する。ロッドが地球に降り立ち、猫人や鳥人と行動を共にし、命を狙われるという大冒険を経験することになる。
しかしながら、最後まで読み終えて、結局、ロッド・マクバンは地球まで何をしに行ったのか?、何がしたかったのか?ということが良く分からなかったというのが私の感想になってしまう。いつかもう一度読み返してみて、理解に努めることとしよう。
もっとも、「人類補完機構シリーズ」と銘打たれているのだから、他の短編を読めば、もっとこの作品の世界は理解できるのかもしれないので、そちらに挑戦してみようか。
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